「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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歴史と自然が調和する悠久のみち

寒河江市慈恩寺地区は、天平18年(746)に開かれた一山寺院・慈恩寺を中心に形成されてきた地域です。千年以上の歴史を持つ慈恩寺では、国や県の重要文化財に指定されている優れた文化財を観ることができます。慈恩寺の裏山まで足を延ばせば中世の城館跡があり、展望台からは村山盆地一円の眺望が楽しめます。また、道の沿道では、さくらんぼやリンゴなど多くの果樹栽培が行われており、花の咲き乱れる初春から収穫の秋まで、フルーツの甘い香りに包まれ、歴史と自然が調和する道として、歩く人々を和ませてくれます。
番号:106003
◆コースの概要/距離:4.4km、所要時間:75分、高低差:120m 
◆コースの起点/地名:臥龍橋、最寄駅:フルーツライン左沢線羽前高松駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:1.5km 
◆コースの終点/地名:寒河江市箕輪、最寄駅:フルーツライン左沢線羽前高松駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:2.4km 
◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:有、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:無、近隣の宿泊:無 
◆推奨季節/春・夏・秋・冬 
◆その他/- 
◆コースに関する問い合わせ先/村山総合支庁産業経済部農村計画課、電話番号:023-621-8388





起点 臥龍橋
朱色の欄干とアーチ型の美しい姿、そして橋の半分に絡まるツタが印象的な橋で、龍が橋になったという伝説を持っています。風景に調和した名橋と名高く、山形県内で唯一日本の名橋100選にも選定されています。
1.3km (22分)
1 石垣や風情ある坂道
慈恩寺までの坂道は、あじさいや彼岸花など四季折々の花が咲き、石垣や草木は歩く人の心をなごませてくれます。
0.4km (7分)
2 慈恩寺三重塔
もとの三重塔は慶長13年(1608)に山形城主最上義光により建立されましたが、後に焼失し、その後は地元の棟梁布川文五郎氏によって文政13年(1830)に再建されました。高さ26.7m、村山盆地では唯一の三重塔で、県の重要文化財に指定されています。
0.2km (3分)
3 慈恩寺山門
楼門づくりで伽藍を守護する仁王尊が祀られているので仁王門ともいいます。1階部分は正面に密迹(みっしゃく)金剛・那羅延(ならえん)金剛を安置、2階郊分を楽屋としています。毎年5月5日の一切経会では、奉奏する舞楽の楽屋としても使用されます。
0.1km (1分)
4 慈恩寺本堂
元和4年(1618)山形城主最上義俊の時に完成し、桃山建築の様式を残した国の重要文化財建造物です。柱は慈恩寺の山中に自生していた姫小松を用いています。本堂周辺は、散策途中の休憩の格好のポイントです。
0.1km (1分)
5 薬師堂
薬師堂にある薬師三尊(薬師如来、目光菩薩、月光菩薩)と䄅族 (けんぞく)である薬師十二神将は、国の重要文化財に指定されています。卯神将と巳神将は、ワシントンで開催の国際彫刻展に日本を代表して出陳されました。
0.7km (15分)
6 八千代公園 (ゴロビツ楯跡)
慈恩寺の院坊居住者をはじめとした地域の人々の避難所であったと考えられている中世の城郭跡で、現在は公園として整備されています。公園からは、村山盆地一円の眺望が楽しめます。
0.9km (14分)
7 聞持院跡
樹園地の中に現存する遺跡で、幅約10m、高さ約2m、延長約30mの土塁が残っています。慈恩寺の前身寺院(鎌倉中期~江戸時代)の跡ではないかと言われています。平成17年の埋蔵文化財発掘調査により存在が明らかになりました。
0.7km (12分)
終点 農免農道(寒河江中央地区)始点部
花の咲き乱れる初春から収穫の秋まで、フルーツの甘い香りに包まれる道です。―帯に広がるリンゴやさくらんぼ畑から吹き抜ける風が、きっと歩く人々の心を洗ってくれるでしょう。