「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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塩の道・千国街道(松本街道)

新潟県糸魚川市から松本城下まで約三十里(120キロ)を結ぶ千国街道は、上杉謙信が対立する武田信玄に塩を送り、「敵に塩を送る」ということわざにもなったとされ、最も有名な「塩の道」です。歴史は古く、糸魚川産の翡翠や信濃産の黒曜石が流通していたと古事記に登場しています。近世では牛馬や歩荷と呼ばれる人たちが盛んに行き来し、海産物を信濃へ、農産物を越後に届けました。それは華やかな大名行列などの往来もない生活物資運搬のための経済路線、いわば汗のにじんだ庶民の道として明治の時代まで続きました。
番号:120010
◆コースの概要/距離:93.9km、所要時間:1710分、高低差:823m ◆コースの起点/地名:道路元票、最寄駅:JR北陸新幹線 糸魚川駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:0.5km ◆コースの終点/地名:塩の道ちょうじゃ、最寄駅:JR大糸線 信濃大町、最寄のバス停:-、最寄からの距離:0.5km ◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:有、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:有、近隣の宿泊:有 ◆推奨季節/春・夏・秋 ◆その他/- ◆コースに関する問い合わせ先/小谷村 観光振興課観光商工係、電話番号:0261-82-2001





起点 道路元標
塩の道(松本街道)の起点に置かれた道路元標。北陸道(加賀街道)との分岐点に置かれている。
0.4km (10分)
1 牛つなぎ石
北陸道から塩の道への分岐の目印(追分石)としてあったものを西性寺に移したもの。牛方が牛をつないでいた。
3km (30分)
2 長者ヶ原遺跡・長者ヶ原考古館
縄文中期を中心に大規模な集落が形成され、ヒスイの加工地として交易の拠点であった。現在は、考古館がある。
4.8km (60分)
3 ウトウ
塩の道の勾配を緩やかにするために、人工的に掘られたU字型の地形のことを指す、古代の土木工事跡。
3km (40分)
4 フォッサマグナパーク
日本列島を東西に分ける糸魚川-静岡構造線の断層が観察できる公園。
4.5km (60分)
5 山口関所跡
街道中の要所で江戸時代には口留番所が置かれ、関所を往来する荷物の改めや運上銀の取立が行われていた。対岸の日吉神社の「おててこ舞」は無形文化財。
0.1km (5分)
6 根知・塩の道資料館
民家を資料館にしている。ボッカのふるさとともいわれた根知谷の歩荷の衣装や道具を展示し当時の苦労を偲ばせている。料金大人500円。営業時間9時~16時。
1.5km (30分)
7 大ザイの神(一本杉)
一本杉の古木。大ザイの神は悪霊の侵入を防ぐために峠などに祭った神。根知谷を一望でき、雪の多い冬はこの木を目標に歩み、牛方もボッカもみなここで休憩した。

2km (45分)
8 白池と歩荷茶屋跡
白池(しろいけ)の湖面には、日本百名山である雨飾山ほか鬼ヶ面山・駒ケ岳が湖面に陰を落とす。近くには、歩荷茶屋跡が残る。戸倉山の山麓にある。
1.2km (30分)
9 角間池
池面に映える景色が美しい。付近はブナやユキツバキなどが群生し、アマゴイルリトンボ生息地の南限であるため、長野県自然環境保全地域に指定されている。
0.3km (30分)
10 大網峠
海抜約840m、戸倉山腹にある。付近はブナ、ナラ、トチの原生林で、天然記念物級の大樹海が広がる。信越文化交流の接点。「牛方と山姥」の伝説がある。
3.5km (70分)
11 牛の水飲み場
沢筋の岩盤に丸いくぼみを作り、沢水をためて歩荷の引く牛が水を飲みやすいように工夫されている。
1km (20分)
12 横川の吊橋
往年の難所の一つである横川渓谷にあり、街道中唯一の吊橋。断崖上にあって危険であるが、吊橋を架ける絶好地。眼下はめくるめく激流。
1.5km (35分)
13 大網・古宮諏訪神社
戦国期には千国街道中信州の北端に位置した要塞であり、大網集落は荷継宿として栄えた。集落内の古宮諏訪神社は奴奈川姫の子である建御名方命の誕生の地とされる。
2.5km (35分)
14 旧大網橋跡(大岩)
姫川第2発電所の南に橋脚台となった巨石に橋桁の穴12箇所が残されている。大町以北最大の橋であった。大網橋の架橋工事への従事は大町組全域や越後方面にも及んだ。
2.7km (50分)
15 ボッカトチノキ
「葛葉の大栃」の名で知られている。ボッカたちが木陰で休息した街道時代からの遺産。糸魚川市では天然記念物に指定している。
0.3km (10分)
16 葛葉峠
峠に立てば前方にヒスイを産する明星山を仰ぐことができる。姫川が眼下に峡谷をなしている。地形的に信越国境の感を強くするところである。
2.3km (30分)
17 猫鼻の石仏群
このあたりに昔は茶屋もあったほどであるが、今は姫川に面する河原の高台に石仏群がある。
2.5km (70分)
18 三峰様・城の越
三峰様は火伏せや盗難除けのために祀られている。カヤを円錐状にした簡素な社で社殿を三社作るのが特徴。城の越とはかつて三峰様の尾根沿い上部の小高い丘に城があって、その尾根を越えるのでその名がついた。春先には道一面にカタクリが咲く。
2.1km (40分)
19 道の駅・小谷
長野県の北の玄関口として地域の名産を販売しており、道の駅アワード2014にて「プレミアム30」に選ばれた。レストランや天然温泉施設「深山の湯」も併設。
2km (30分)
20 来馬・常法寺、豆平諏訪神社
常法寺はかつては薬師院と称する真言宗寺院で本尊は鎌倉後期のもので県宝に指定されている。現在の姫川河川敷から参道の長い石段に沿って杉並木があったが、明治44年の稗田山の大崩落によってその面影を失った。豆平諏訪神社は春先にカタクリの花が群生する。
3.2km (50分)
21 石坂・幸田文の文学碑
日本三大崩落のひとつ、稗田山大崩落に強い関心を持った作家幸田文が現場を訪れた際に残した言葉を、受難者たちの鎮魂と山河大地の平安を祈念して、被害の大きかった石坂から稗田山を望む場所に建てられた。
2.5km (60分)
22 池原集落
江戸時代からの農村風景、棚田、集落のたたずまい、分校の跡が色濃く残る。集落内の街道から西へ坂を上がったところに池原庚申塔、東に池原諏訪社がある。中土の谷、上信越の山、平倉山の景観が素晴らしい。
2km (40分)
23 下里瀬宿
山深い小谷の中で集落の形態を良く残す。宿場として栄えた。近くには七滝と呼ばれる七段の滝があって、春先の雪解け時期には豪快な偉容を見せる。
2.6km (50分)
24 小谷村郷土館
約80年間村役場であった建物をそのまま転用したもの。民具、杜氏資料をはじめ民俗資料が豊富。
2km (60分)
25 大別当石仏群
大別当集落の中を通る道沿いにあり、古い庚申塔などが並ぶ。千国から三夜坂までの道は小土山の崩落で通行不能となったため、大別当からの道が現在の道になった。棚田の中を通る道は田園風景が素晴らしい。
2km (50分)
26 千国の庄史料館・千国番所
中世から重要な拠点であった千国宿の番所前には善光寺道が分岐している。番所跡の向かい側には大型民家を利用して番所や塩倉を復元した。番所の様子や庶民の生活の一端を伺い知ることができる。
0.6km (20分)
27 親坂
坂道の途中に、弘法の清水と呼ばれている牛馬やボッカたちの水飲み場がある。坂の南の入口に庚申塚、北の登り口に馬頭塚がある。昔の風情がよく残っている。
0.8km (35分)
28 沓掛・牛方宿
昔は牛馬を泊める宿はいたるところにあったが、今はここにあるものだけとなった。館内を見学することができ、昔のままを伝える唯一の所。
1.2km (20分)
29 前山百体観音
百体観音とは、西国の33体・坂東の33体・秩父の34体の合計で江戸末期高遠石工の彫像といわれ、付近には古代遺跡も発見されており、古くからの居住地。北アルプスが指呼の間に望まれて圧巻。
1km (10分)
30 落倉自然園
落倉高原にはミズバショウの自生地が多い。ここは小規模ながら街道に近く、湿原見学の好適地。学術的に貴重な植物が群生する。
4km (60分)
31 切久保諏訪神社・観音原石仏公苑
切久保諏訪神社は朱印状・鰐口・七堂の面・薙鎌・絵馬など多くの社宝を有する。観音原の石仏は合わせて187体が立ち並び、西側中央には四国八十八箇所霊場の象徴的な存在である弘法大師像が置かれている。その規模・内容ともに優れ、街道中の圧巻。
5.5km (105分)
32 飯森道標・長谷寺
飯森道標は飯森神社の南にある。道標は他の石造物に比べて少なく、昔の道をたどる上で重要であり、北アルプス白馬連山が障害物なしに一望できる場所。長谷寺は禅宗の建築様式を伝える。本道裏の庭は名園をもって知られる。
4.2km (70分)
33 貞麟時・二僧塚
曹洞宗の貞麟寺は掲題の枝垂桜で知られ、樹齢500年を超える天然記念物。春、付近の山野にカタクリが群生する。二層塚は西行法師がこの地を音連れ他時、二人の僧の死にあい、野辺送りをしたという伝説の地。
1.8km (40分)
34 姫川源流・親海湿原自然探勝園
姫川は豊富な湧水に恵まれ、日本百名水に指定されている。付近は福寿草、カタクリの群生地。親海湿原は冷温多湿な気候、滞水地形、湧水などが要因となって気の遠くなる年月を経て出来たという。姫川源流とともに自然探勝園特別地域に指定されている。
0.8km (10分)
35 佐野坂・佐野西国三十三番観音
佐野坂は南北の分水嶺となっており、植物相も太平洋型と日本海型とがここで合するという。三十三番観音は街道に沿って転々と置かれている。
2.6km (45分)
36 青木湖
仁科三湖のなかでは最大で、白馬三山が影を落とし、秀麗幽すいな趣が深い。湖の主は赤い牛。母牛が対岸に連れて行かれた子に会いたさに、泳いで渡り湖心で溺れ死んでしまったという秘話がある。
2.4km (35分)
37 中綱湖
冬の結氷時はワカサギ釣りでにぎわう。湖の主はかつて湖畔にあったとされるお寺の釣鐘。
7km (120分)
38 木崎湖・森城址(仁科神社)
アウトドアの拠点である木崎湖畔にある森城址は中世の豪族仁科氏の後詰の城址。湖岸段丘を利用し堅固な城であった。神社は主郭跡に建てられている。
4.5km (70分)
39 若一王子神社・大黒天
若一王子は仁科氏によって紀州・熊野から勧請された社で街道唯一の層塔。安曇野の道祖神は有名だが、大町には大黒点も多数分布している。追分道標の近くに立つ大黒天は古く、最大級の大きさで出来栄えもすばらしい。
2km (30分)
終点 大町宿・塩の道ちょうじや
中世には仁科氏の、江戸時代には大町組の中心地として栄えた大町は千国街道の物資の集散地、また上下荷物の継荷宿場であった。ちょうじやはかつての塩問屋と塩蔵など塩に関する資料や生活用品が数多く展示されている。