「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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信越トレイル

信越トレイルは長野と新潟県境に連なる標高1,000m前後の関田(せきだ)山脈の稜線上にある全長80kmの日本初の本格的ロングトレイルです。世界有数の豪雪地であるこの地域では、豪雪がもたらす美しいブナの森をはじめ、四季折々、多様な動植物を見るこができます。古くから信州と越後の交通の要衝でもあり16もの峠道(古道)が交差しており、トレイル上に残された遺構からは、歴史や文化を感じることもできます。“頂上を目指すのではなく、長く森の中を歩く”楽しみを感じてください。
番号:120035
◆コースの概要/距離:80km、所要時間:5~6日分、高低差:4412m 
◆コースの起点/地名:斑尾山、最寄駅:JR飯山線 飯山駅、最寄のバス停:斑尾高原ホテル、最寄からの距離:3.5km 
◆コースの終点/地名:天水山、最寄駅:JR飯山線 森宮野原駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:3.4km 
◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:無、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:有、近隣の宿泊:有 
◆推奨季節/春・夏・秋 
◆その他/豪雪地帯のため通行できるのは6月中旬~11月上旬 
◆コースに関する問い合わせ先/特定非営利活動法人信越トレイルクラブ、電話番号:0269-69-2888


googleマップ

起点 斑尾山
唱歌「ふるさと」のモチーフとなった斑尾山。山頂より300mほどメインルートから逆方向へ進んだところにある大明神岳からは野尻湖、飯綱山、戸隠山、黒姫山、妙高山、天気がよければ遠く北アルプスまで見渡せる。
5.4km (140分)
1 袴岳
頂上からは黒姫山、妙高山の雄大な姿が目に入る。山頂手前にはブナやダケカンバが混生する美しい森が広がる。
4.8km (130分)
2 沼の原湿原
春雪解けと共に水芭蕉、リュウキンカが咲き始め群落を形成し、夏の終わりまで様々な花が咲き乱れる。ミズバショウ(4月下旬~5月下旬)、リュウキンカ(4月下旬~5月下旬)、ミツガシワ(5月下旬~6月中旬)、カキツバタ(6月上旬~7月上旬)、シラヒゲソウ(8月上旬~9月中旬)
1.5km (50分)
3 希望湖(のぞみこ)
湖畔には飯山市の天然記念物ヤエガワカンバの大木やブナの巨木、ミズバショウの群生地などの見どころも。信州を愛した日本画家・東山魁夷の作品「静映」のモデルとなった湖。
9.9km (210分)
4 富倉峠
かつて信濃と越後を結ぶ交通交易の重要なルートであった富倉峠。切通しには、なだれ防止用に明治10年に作られた石積みを今もなお見ることができる。
0.7km (15分)
5 大将陣跡
メインルートから少し外れた高台に登ると上杉謙信が川中島の戦いの時に兵を休ませたといわれる大将陣跡がある。江戸末期に建立された馬頭観世音の石碑があり、当時の往来が偲ばれる。
4.3km (105分)
6 黒岩山
島崎藤村の「千曲川スケッチ」にも登場する黒岩山は、クロサンショウウオなどの動物、ササユリ、スミレサイシンなどの貴重な植物があることから学術上価値が高いとして山全体が国の天然記念物に指定されている。春にはカタクリの花が咲き、その花を求めて春の女神とも呼ばれる美しいギフチョウやヒメギフチョウが舞う。
8.3km (355分)
7 ブナ美林
樹齢100年前後のブナが整然と並んだとても美しい林。近くの痩せた尾根からは長野県飯山盆地、新潟県頚城平野を一望することができる。
5.1km (155分)
8 関田峠
信越トレイルは全線で16もの峠道と交差するが、その中でも一番標高の高い(約1,100m)に位置する。上杉謙信の軍用路として、また塩の道として重要視され、大正末期からは桑の道として、その後も物資交流の道として信越交流の大きな役目を果たしてきた。付近には美しいブナの森が広がる。
4.5km (120分)
9 牧峠
天候に恵まれれば日本海や遠く佐渡島まで見ることができる。ハチクマ、サシバなどの鳥の渡りのルートにもなっており、野鳥観察のために多くの人が訪れる。また近くの牧ノ小池では6月モリアオガエルの卵塊を見ることができる。
16.6km (60分)
10 深坂峠
奈良時代ごろから人々が行き来した歴史ある峠。越後側からは野沢温泉まで、信州側からは松之山温泉へ通じる湯治の峠道でもあった。
5.9km (150分)
終点 天水山
山頂からは苗場山や鳥甲山、新潟県津南町の河岸段丘を見ることができる。下山ルートのひとつ松之山口へ向かうルートでは美しいブナの森を見ることができる。