「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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世界遺産の熊野古道ツヅラト峠

かつては伊勢と紀伊の国境であった峠で、伊勢から熊野へ向かう旅人は、この峠に立ってはじめて熊野の海を目にしていました。野面乱層積の石垣や、一部では木立の中で石畳もよく保存されています。江戸時代以降、街道は東寄りの荷坂峠ルートが紀州の玄関口となりましたが、昭和の初め頃まで生活道として使われていました。他の熊野古道と比べると道幅は狭く勾配も急であるが、平安末期より千年近く続くこの道は、かつての素朴な信仰の道として姿を今に伝えています。
番号:124030
◆コースの概要/距離:9km、所要時間:200分、高低差:350m ◆コースの起点/地名:梅ヶ谷駅、最寄駅:JR紀勢本線 梅ヶ谷駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:0km ◆コースの終点/地名:紀伊長島駅、最寄駅:JR紀勢本線 紀伊長島駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:0km ◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:有、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:有、近隣の宿泊:有 ◆推奨季節/春・秋 ◆その他/- ◆コースに関する問い合わせ先/度会郡大紀町 商工観光課、電話番号:0598-86-2243





起点 梅ヶ谷駅
JR紀勢本線の小さな駅で、昔から無人駅として利用されてきました。近くには、江戸時代以前は「二天王子社」と称されていた「八柱神社」があり、村内に点在していた様々な神社を合祀し、周辺旧5村の産土神として崇られてきました。トイレもあります。
1.6km (25分)
1 定坂公園
ツヅラト峠が遠望できる定坂山に、西国三十三霊場を模した三十三駆の観音菩薩像と西国観音霊場の復興に尽くされた花山法皇に因んだ碑が祀られています。トイレもあるので休憩するのにも適しています。
2km (45分)
2 古道
林道の脇に入ると世界遺産指定部分の昔ながらの古道に巡り合えます。そばを流れる谷川は、宮川流域で最も上流の一つです。100m間隔で道標が設置されており、歩行の目印になります。道標は全部で18箇所。紀北町側の石畳の所まで続きます。
0.7km (30分)
3 ツヅラト峠
山道の古道を歩き続け、やっとたどり着いた紀州への入口であるツヅラト峠は、標高357mに位置し、熊野灘が一望できます。見晴台や東屋もありますので、休憩場所に最適です。
0.2km (10分)
4 野面乱層積の石垣
中世に開かれたツヅラト峠には、石垣や石畳が多く残されています。谷に面して数箇所ある野面乱層積と呼ばれる自然石をうまく積み上げた石垣は、いにしえから長い風雨に耐え道を護ってきた、いわば道路保護の遺跡といえます。
0.5km (15分)
5 石畳
深い緑のシダ類が茂る中をジグザグに縫うように石畳が敷かれています。地元ボランティアの熱心な探索修復のおかげで、この古い石畳が掘り起こされています。
0.9km (15分)
6 ツヅラト花広場
峠のふもとにある広場で、近くにトイレもあります。休憩所として利用できます。
3.1km (60分)
終点 紀伊長島駅
ツヅラト峠から山道を下り、町中に入ると今度は海に面した地域に景色が変わります。港町ならではの美味しい魚介類を使った料理を食べるのも楽しみの一つです。また、宿泊するのなら旅館や民宿が豊富な地域でもあります。