「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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太平洋を望む世界遺産のみち(熊野古道長井坂)

熊野古道長井坂は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されている道で、大辺路ルートの中でも屈指の景観を誇る古道です。春は、豊かな新緑の中、鮮やかに咲き誇るピンクの三つ葉ツツジが見どころで、秋は澄んだ空気の中太平洋や沿岸の島々や潮岬を遠望できます。
 このコースは、世界遺産登録地域「長井坂」の太平洋を眺望する景観以外にも、和深川集落の田園風景が残っているところが見どころです。
番号:130001
◆コースの概要/距離:9km、所要時間:180分、高低差:250m ◆コースの起点/地名:口和深西浜、最寄駅:JR紀勢線 周参見駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:3km ◆コースの終点/地名:見老津駅、最寄駅:JR紀勢線 見老津駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:0km ◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:無、水・食料:無、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:有、近隣の宿泊:有 ◆推奨季節/春・秋 ◆その他/- ◆コースに関する問い合わせ先/すさみ町 教育委員会、電話番号:0739-55-3037





起点口和深西浜
国道42号沿いにある西浜バス停から東に入り、ゆるやかな坂を上ってJR紀勢本線と並行しながら.和深川の里に至り、JRの双子山トンネル手前から坂越えが始まります。ここから古道は、山中へと入っていきます。
1km (20分)
1 タオの峠
「タオ」または「タワ」の地名は、この地方では各地で見られる。その由来は、ゆるやかに湾曲している様子を表すことばからきている。例えば柿の実がたわわにみのって、枝が大きく曲がりこんでいる様子の表現です。ここも坂がゆるやかな曲線を描いているところから名付けられたものと思われます。
1.5km (30分)
2 和深川王子神社
寛永二年(1625)に松本四郎太夫広正により創建された。それまでにも神社があったが、宮の谷の奥にあり、神殿の無い矢倉大明神であったと周参見村郷土誌は伝えている。この神社には、王子神社と春日神社が併せまつられ、宮の森には大きなナギ・ムクの古木があります。
2km (60分)
3 三つ葉ツツジのトンネル
稜線の傾斜地の道を保全するために、粘着力のある赤土を特殊な工法でたたき固めてかたくして、土手状に固定している。これは他所ではあまり見られない長井坂独自の特色です。

0.2km (5分)
4 版築(段築)
稜線の傾斜地の道を保全するために、粘着力のある赤土を特殊な工法でたたき固めてかたくして、土手状に固定している。これは他所ではあまり見られない長井坂独自の特色です。
1km (20分)
5 枯木灘(太平洋)の眺望
長井坂を西から東へ向かうとき、南東の方向に見える景観ははるか太洋を望み、陸から海にむかって半島が延び、小島が浮かび、まさに眺望絶佳です。
1km (20分)
6 茶屋の段
長井坂は明治末期まで大辺路唯一の生活道として、沿岸部を上下する旅人の用も多く、それらの人々の憩いの場としての茶屋がこの段におそくまであったと言われている。ここに江戸時代以前からあったと思われる道標石があり「みぎハやまみち ひだりハくまのみち」と彫られています。
1.3km (25分)
終点 JR見老津駅
長井坂の東登り口から約300mで終点のJR見老津駅に到着します。特に晩秋には太平洋に沈む夕日がとても綺麗です。