「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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熊野古道(熊野速玉大社~佐野王子)

熊野古道中辺路ルートで唯―海を間近に望むことができる高野坂を歩きます。王子ケ浜の美しい景観を眺めながら石畳の道で歴史を体感し、佐野王子を目指します。暗い林を進みますが、熊野灘の潮騒が心地よく聞こえる海の古道でもあります。常緑の自然林で、小鳥のさえずりや四季の花々も楽しめるのが特徴です。南無阿弥陀仏の六字名号を刻んだ板碑や地蔵の石仏が点在し、ニシキトベの伝説の舞台、万葉歌が詠まれた三輪崎や佐野の海岸をめざし、いにしえ人の歌集をひもときながら、昔と今の風景を比較しましょう。
番号:130008
◆コースの概要/距離:8.9km、所要時間:120分、高低差:50m ◆コースの起点/地名:熊野速玉大社、最寄駅:JR紀勢本線 新宮駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:1.3km ◆コースの終点/地名:佐野王子、最寄駅:JR紀勢本線 紀伊佐野駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:1km ◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:有、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:有、近隣の宿泊:有 ◆推奨季節/春・秋 ◆その他/- ◆コースに関する問い合わせ先/新宮市 商工観光課、電話番号:0735-23-3333





起点 熊野速玉大社
熊野三山の一つ。熊野速玉大神と熊野夫須美大神を主祭神とし、生命の根源である水の動きを神格化したと考えられている。現在の社殿には熊野三神をはじめ、十二所権現ゆかりの神像が祀られており、全て重要文化財に指定されている。境内にある梛の木は国の天然記念物。
0.9km (10分)
1 新宮(丹鶴)城跡
江戸時代に新宮藩主水野氏によって建築された3万5千石の居城跡。熊野川を背にした高台にあり、東に河口を越えて太平洋を一望できることから「沖見城」とも呼ばれていた。また、築城前には丹鶴姫が建立し、晩年を過ごしたという東仙寺があったことから「丹鶴城」とも呼ばれている。
0.8km (10分)
2 阿須賀神社
熊野川河口近くにある蓬莱山南側の麓に鎮座する古社で祭神は事解男命(ことさかのおのみこと)。古くから熊野三山の神を祀り、平安時代から「阿須賀王子」とされ、九十九王子の一つであった。また、御神体が蓬莱山であることから徐福の結びつきが深い。
1.7km (10分)
3 浜王子跡
王子ケ浜に近い海辺にある王子社で海神を祀る古社。祭神は神武天皇の皇兄2人とされている。文明5年の「九十九王子記」に初めてその名が見え、阿須賀王子から王子ケ浜に面した古道ルート沿いにあり、古くから王子社として祀られていることが知られている。
1.4km (20分)
4 高野坂
平安時代後期、熊野三山に対する信仰が高まり、黄泉の国、常世の国といわれた熊野に詣でる道として栄えた。熊野古道で新宮の広角から三輪崎へ越える御手洗海岸沿いにある1.5㎞ほどの街道。道沿いには石畳が残り、海が間近に眺められ、熊野灘の潮騒が聞こえ、心地よく歩ける。
4.1km (70分)
終点 佐野王子
九十九王子の一つ。熊野の御子神を祀り、遥拝、休憩所となった。近世には熊野那智大社の末社で境内の森は周囲約400mもあり「若一王子の森」と呼ばれていた。今は廃社となり、王子跡の石碑が残るのみ。