「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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関東平野の米どころ 小見川・関東三大堰を 巡る歴史ウォークキング

世に「関東三大堰」と言われる豊田堰・岡堰・福岡堰を踏破することにより、先人達が治水と米増産にかけた想いを知るためのコースである。江戸時代初期を初源とするこの三堰は、その規模とこの時代を代表する溜井方式の堰として関東地方有数のものであった。これを主導した伊奈氏は後に関東郡代とも称され、関東流と呼ばれるその治水・利水技術は江戸時代を代表する土木技術であった。桜の名所と知られる場所も多く、特に福岡堰には小貝川と並走する用水路との間の堤防に、1.8kmもの桜並木がある。
番号:108001
◆コースの概要/距離:38.5km、所要時間:600分、高低差:10m ◆コースの起点/地名:豊田堰、最寄駅:大利根交通バス 戸田井、最寄のバス停:-、最寄からの距離:1.13km ◆コースの終点/地名:福岡堰、最寄駅:つくばエクスプレス みどりの駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:4.49km ◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:有、ガイド等:無、看板・標識:無、安全対策:有、近隣の宿泊:有 ◆推奨季節/春・秋 ◆その他/- ◆コースに関する問い合わせ先/常総市産業労働部商工観光課、電話番号:0297-23-9088





番外 小貝川河目
<番外>小貝川と利根川の合流点。
かつては常睦と下総の国境で、下流域を総称して、常総地域と言った。小貝川の名称の由来は流域一帯で養蚕が盛んだったため(蚕飼川)とも、縄文期の集落跡が多く、シジミやタニシなどの貝塚が目に留ったため(小貝川)ともいう。
1.2km (18分)
起点 豊田堰
江戸時代初期にあたる寛文7年(1667)に、江戸幕府の命を受けた関東代官伊奈氏により最初の堰が造られた。これ以来、かんがい用水の水源として地域の農業生産に重要な役割を果たしてきた。明治34年には煉瓦造となり、現在の堰は昭和52年に完成している。
9.9km (138分)
1 小貝川フラワーカナル
春はポピー、秋はコスモスが咲き乱れる、まさに花の運河。5月中旬には多くの人が訪れるフラワーカナル・フェステイバルも開催されている。
4km (48分)
2 地元グルメな“お上産”スポット=山王地区
川沿いの山王地区には、昔懐かしい土産処がたくさん!おせんべいの椎名米菓、歌舞伎あられの池田屋、ようかん・和菓子の羊葵屋本舗。どれをとっても、永く地元で愛されてきた逸品である。
1.3km (16分)
3 岡堰
関東代官伊奈氏による小貝川・鬼怒川分離工事の際に築かれた小貝川を横断する土堰が岡堰の始まり。これにより湖沼間に点在したわずかな農地が“谷和原三万石”と言われる美田に生まれ変わった。茨城百景にも選定され、桜の名所にもなっている。
km (分)
4 中の島(岡堰)
<岡堰より400m・5分>
岡堰の中にある島。橋が架かっており徒歩で行くことができる。島には堰止め工事に貢献したという逸話の残る間宮林蔵の銅像があるほか、旧堰の遺構も保存されている。なお、5月には鯉のぼりフェスティバルも開催される。
km (分)
5 さくら荘
<岡堰より750m・10分>
社会福祉協議会が運営する高齢者福祉施設で、さくらの名所として知られる。開花期間には夜間ライトアップも行っているほか、岡堰を一望できる展望台の眺めは茨城百景のひとつにも挙げられている。風呂・トイレ・自販機あり。
km (分)
6 高源寺の地蔵ケヤキ
<岡堰より1.3㎞・17分>
高源寺は応安元年(1368)開山と伝えられる臨済宗の名刹。境内にある樹齢1600年(推定)の犬ケヤキは、根本の空洞に「地蔵菩薩」が祀られる。地蔵ケヤキとも呼ばれ、子育安産の祈願場所となっている。茨城県指定天然記念物。 トイレあり。
2.1km (24分)
7 間宮林蔵の墓 間宮林蔵記念館
旧伊奈町出身の探検家にして測量家。江戸後期に蝦夷測量や樺太探査に活躍し、その功績は間宮海峡の名に残る。記念館には移築復元された生家があり、数々の資料も展示される。近くの専称寺には蝦夷地に向かう林蔵が決死の覚悟を決めて建てたとされる自らの墓も残る。
0.4km (6分)
8 浄円寺
千姫の菩提寺として知られる常総市の弘経寺には、格がある僧侶に化けて修業したという化僧・宗運の伝説が伝えられる。格であることがばれて死んだ宗運の遺骸が流れ着いた所が小貝川辺の狸渕と言われ、ここ浄円寺にはその墓がある。
4.7km (66分)
9 小目沼橋
小貝川に唯一残る本格的な流れ橋。木造の昔ながらの風情に加え、近くに江戸の街並みを再現したオープンセットがあることから、時代劇に度々登場。運が良ければ、撮影隊に出会える。
km (分)
10 みらいっ娘 (農産物直売所)
<谷原大橋から550m・7分>
“大地の香り、食べる喜び届けます”をキヤッチフレーズに、地場産を中心とした米、野菜、加工品などを販売。丹精して作った安心で安全、そして新鮮な句の味覚がお楽しみ頂けます。
9.6km (150分)
11 常総橋
鉄骨造りではあるが、これも増水の際には沈む沈下橋。今は亡き名優・渥美清の演じる「フーテンの寅さん」の撮影地として地元では“地味に”有名。
0.4km (6分)
12 福岡堰の桜並木
堰から流れる用水堀と小貝川間の堤上に並んだ1.8kmにも及ぶ桜のトンネルで、いばらき観光百選にも選定されている。毎年、開花時期に合わせて「さくらまつり」も開催され、散策を楽しむ多くの人で賑わう。
1.5km (95分)
終点 福岡堰
江戸初期の新田開発に伴い、関東代官伊奈氏により造られた濯漑用の堰。建設当初は山田沼堰と呼ばれたが、江戸中期に現在の地に改築されるにあたり福岡堰と呼ばれるよ引こなった。濯漑面積2800haは三大堰中最大である。