「新日本歩く道紀行100選シリーズ」を通年で歩く人たちのクラブ「歩きんぐくらぶ」



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出雲街道~万能乢から勝間田宿まで~

出雲街道は後鳥羽上皇や後醍醐天皇が、京都から隠岐へ流された際に通った道であり、参勤交代の道として、諸大名が通行し、多くの人や物、文化が行き交う街道でした。現存の出雲街道は参勤交代の道とほぼ同じルートです。万(まん)能(の)乢(たわ)(萬の乢)は同街道中の播州西畠(稗田)から美作土居へ抜ける坂道、播美の境(頂上)には、立場茶屋の跡もあり「梅ヶ塚」には芭蕉の句碑など歴史風情も感じられます。土居宿では一里塚や復元された西惣門、笠懸の森など歴史に思いをはせる田園・里山風景の道です。
番号:133012
◆コースの概要/距離:13km、所要時間:150分、高低差:-m 
◆コースの起点/地名:武蔵の里(宮本武蔵生誕地)、最寄駅:智頭急行智頭線 大原駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:4km 
◆コースの終点/地名:勝間田宿、最寄駅:JR姫新線 勝間田駅、最寄のバス停:-、最寄からの距離:0.4km 
◆コースの環境・設備/トイレ:有、休憩所:有、水・食料:無、ガイド等:有、看板・標識:有、安全対策:有、近隣の宿泊:無 
◆推奨季節/春・夏・秋 
◆その他/- 
◆コースに関する問い合わせ先/美作市 経済部商工観光課、電話番号:0868-72-6693





起点 万ノ乢(まんのたわ)
兵庫県佐用(さよう)郡佐用町と岡山県美作(みまさか)市の境界にある峠。万ノ峠、万ノ峠(たわ)ともいわれる。出雲(いずも)街道の峠道として開かれ、松尾芭蕉(ばしょう)が「梅が香にのっと日の出る山路かな」の句を詠んだといい、梅ヶ香塚があります。
2km (40分)
1 土居宿
土居宿は美作七宿の一つで、美作と播磨との国境にかかる宿場として重要な位置を占めていた。石見・伯耆などの諸大名の参勤交代の宿場として利用され、本陣や脇本陣が置かれた。慶長年間(1596~1614)に国境の警備のために建てられたが、明治2年の関所廃止令により取り壊されたものを平成13年3月に復元建築した惣門があります。「土居の町ちゃ名所 いかなる大名も土居泊まり」に重いをはせ、播美国境から続く自然のままの道の風情や宿場内の道幅の広い、ゆったりとした落ち着きは、かつての宿場としての名残をとどめて、大変栄えた土居の宿場を想像することは出来ます。
1km (10分)
2 JR土居駅
美作市出身の作家・あさのあつこさんの初の短編ミステリー小説に登場した駅。謎を解くための手掛かりとなるスポット。トイレ休憩可能。
0.5km (5分)
3 一里塚
旅行者の目印として、江戸幕府によって一里(=約4km)ごとに、作られた一里塚が現存しています。
2.5km (35分)
4 JR美作江見駅
昔ながらの駅舎があり、トイレ休憩可能。CMや映画のロケ地に使われることがあるため、ロケ地スポットとして見どころである。

2km (30分)
5 楢原宿
楢原宿江戸時代初期に開削された会津西街道(下野街道)の宿場町で、寛永17年(1640)に製作された「楢原宿古絵図」によると東町22戸、西町22戸という小規模な宿場で、休憩処だったと推測されています。町並みは残っていませんが、人枡などが残っています。
1km (30分)
6 笠懸の森
元弘2年(1332)後醍醐天皇が隠岐に流される途中お休みになられ、武士の笠懸(かさがけ)の技をご覧になった故事から名づけられたこの森は、現在では11本の木々に覆われた荒神様を祭る鎮守の森となっています。中には、天保年間の荒神さまの石灯籠や文久年間の墓、また、その他現在に至る記念碑など様々な石造物が笠懸の森の中に混在し、現在でも信仰の対象として祭られています。樹齢300年のムクノキの巨木をはじめ、エノキの巨樹が繁茂しており、歴史の古さを物語っています。
4km (45分)
7 五十嵐神社
鎌倉丘陵五十嵐山の見晴らしの良い小高い草原の中心に小祠と鳥居、頌徳碑(昭和39年建立)があります。延享3年(1749年)、大風で稲作が大被害を被り、その惨事に藩は五百両の大金を農民に貸し付けました。海内代官十九郎は、その償還がうまくいかない中、年貢が高すぎると考え藩に農民救済のため「未償還分の年賦金と年貢の減免を」と血書の嘆願書を残して切腹しました。これにより、年貢が減免、救済金を受け救われた百姓達は、代官の御温情に報いるため豊国がよく見える丘に神社を建てました。今も語り継がれ、その子々孫々にあたる豊国原の人達は小祠の周りの草を刈り、花を供え祀り続けているそうです。
3km (45分)
終点 勝間田宿
出雲街道の「美作七駅」の一つといわれた勝間田は、津山藩主の本陣、勝山・松江藩主の本陣と二つの本陣が指定された大宿場町。景観整備された石畳に歴史情緒ある街並みが並ぶ。金太郎のゆかりと地としても知られ、金太郎(坂田金時の幼名)が祀られている栗柄(くりから)神社もあります。